ツヤ出しとサビ予防は基本?金属加工の詳細について学ぼう!

金属製品はサビによる劣化を防ぐことが大きな課題

金属製品の製造においてサビの発生を防ぐのは重要な課題です。サビは空気中の酸素が金属と結合したことで起こる状態の変質で、サビによって金属の耐久性が大きく低下します。そのまま放置すると傷みが拡大し、破損することもあるので非常に厄介です。金属の多くはサビが発生しやすいので、製品加工の現場ではサビの予防が重視されています。金属製品の防サビ加工で広く行われているのがリン酸処理です。リン酸を含む薬剤を金属製品に塗布することで皮膜を作り、その皮膜が空気を遮断します。空気中の酸素が金属に触れなくなるのでサビが発生せず、製品の劣化を防ぐことが可能です。また、リン酸処理はツヤ出しの効果もあるので金属製品の見栄えを良くする目的でも行われます。

塗装剥がれの予防にも効果的なリン酸処理

リン酸処理は皮膜の形成によって金属製品をサビから守る効果がありますが、他にも塗料の食いつきを良くする目的で行われることがあります。塗装は見栄えを良くする他にサビの発生を防ぐ意味もあるので金属製品には不可欠な作業と言えますが、金属の材質によっては塗料の食いつきが悪く、すぐに剥がれてしまうことも珍しくありません。リン酸処理によって金属製品の表面を滑らかにすると塗料がしっかりと食いつき、剥がれにくくなります。リン酸処理による皮膜と塗料の皮膜の二重構造で金属製品を守る形になるので、サビ予防にはもっとも効果的と言っても過言ではありません。皮膜を重ねることで外部からの衝撃にも強くなり、傷が付きにくくなるのも大きなメリットです。

外壁などの鉄鋼製品にリン酸処理をすることで腐食を防げますし、自然な風合いで美観を高めることもできます。